ついにダイナースがICチップ搭載。早速ICカードを申し込む

ダイナースICチップ搭載カード クレジット

dinersが待望のIC化

ダイナースクラブがついにICを搭載する。そんな情報が私に入ってきたのは数ヶ月前のことだった。
なんだってー、とガタンと音を立てて立ち上がったらスタバ中のイケてるピープル達が一斉に私に侮蔑の或いは困惑の視線を向けた。「ついにこの時が来たか…」と小さな声で呟いた私はゆっくりと着席した。両隣の席からそそくさといなくなる人々の背中を切なく見送った。やはり私はどうかしてる。

公式からの重要なお知らせ

ダイナースのHPに訪れるとこんな一文を発見したのである。

会員の皆様からのご要望が多かったICカードを2016年4月18日から発行することになりました。
ICカードはご本人様しか知りえない暗証番号を入力してご利用いただくため、不正使用防止の効果が高まるだけでなく、署名(サイン)が不要になることでスマートなカード決済が可能になります。
すでにダイナースクラブカードをお持ちの会員様には、2016年5月更新分から、順次更新月にICカードをお届けします。

だそうだ。

そもそもICカードってなんなのさ

IC…それはインターチェンジでもインフォームドコンセントでもない。なんか情報がたくさん入ってるから、インフォメション…チップ?なんてさもありそうな間違いをしてしまうのだが正解は「集積回路(Integrated circuit)」である。で、それ何?と言われるとまあ困るのだがつまりインテグレイテッドなサーキットだよこのやろうと何の説明にもなってない暴言を吐いて読者の戻るボタンクリック率を飛躍的に上げるのである。
ICチップ、それはたくさんの情報がはいったもの。大体そんな感じ。ひゅー。

クレジットカードがIC化されるメリット

ひとつ、スキミングされないよね。てかされても大丈夫だよね。
ひとつ、暗証番号知らない人には使いようがないよね。
ひとつ、強力な磁場を浴びて磁気がイっても使えるよね。
ひとつ、サインしなくて済むよね。煩わしく無いよね。
まあこんな感じだろうか。とりあえず安心安全になると思っておけばオッケー。

でダイナースのICカードはいつ手元に届くの

公式が言うことを額面通りに受け取るならばそれは「2016年5月更新分から、順次更新月に」届くらしい。
わくわくしながら自分のダイナースクラブカード(今は亡きcitibank提携)を見る。どれどれ自分の更新月は…なんだと…数年後じゃあねーか。これは、なんということだ、私にそこまで待てと言うのか。なんて仕打ちだ。

とりあえずデスクに電話。

ネットの表記だけじゃわからないこともある。むしろネットでわかることの方が少ないくらいだと思っている。私が今誰を好きかとか、田舎の母が今朝何を食べたかとか、ほらネットじゃ検索できないことばかりだろう。過去のことだって未来のことだってわからないことばかりだ。私たちはどうして生まれそしてどこに行くんだろう。待て、何の話だ。
気を取り直しダイナースに電話をかける。英語のアナウンスはもうばっちりリスニング出来ている。そのフレーズだけ流暢に喋れるかもしれない。私に死角は無い。しかし、相変わらずカード番号を入れるのは面倒だ。入力完了間際にミスタイプした時の絶望感といったらもう、ね。いいから本題に入れやという声が今日も清々しく降り注いでいる。

本日の対応はお姉さん。三井住友トラストクラブの人と話すのは実は初だ。中身はシティカードの人かもしれないけれども。
「あのー、IC付きましたよね?」
「はい、今月より更新の方々に順次発送させて頂いております」
「私の更新て数年後なんですがそれまで待たないとIC付きの使えないってことっすよね?」
文字に書き起こすとわかることがある。それは私がとても馬鹿っぽいということだ。死にたい。
「ICカードを発送ご希望でしたらこちらのお電話で承ることも可能でございます」
え?まじで?もらえんの?という声が出そうになった。拍子抜けだ。こうもあっさり新カードが手に入るのか。すげーなダイナース。これって当たり前?
「あー、そうなんですねー、んー、どうしようかなー、じゃあ、まあ、もらっとこうかな、せっかくだし」
自分でかけてきておいてこの態度である。貰ってやるのもやぶさかでない的な。一体何のポーズだ。
とにかくこれでICカードが手元に届くのだ。満足げに電話を切った私は「ひゃっふー」という謎の声をあげてベッドに倒れこんだ。正確には「ぃやっふー」だったかもしれない(このくだり要るか?)。

IC付きのダイナースが来た。

ものの1週間で手元に届いた。
diners_封筒_表
グレーがかった袋になっている。

裏面に三井住友トラストクラブ株式会社の文字が。
diners_封筒_裏_三井トラストクラブ
シティカードジャパンさようなら。

お届けしたカードは
diners_IC化
ICカードです。
ICチップ付きカードとかでなく、公式の言い方がICカード。これはICカード。

券面
diners_ic_券面」_プロパー
左側に銀色のインテグレイテッドサーキットチップが搭載されている。なんかもう超インテグレイテッドな気分になってきた。意味は知らない。

あれ、なんだろう。地球がセンターポジションから若干ずれた。地球のやや右側をフィーチャーした格好になっている。見よ、これが本当の右傾化である。新聞の投書欄に「日本はこれからどうなってしまうのでしょう」とか「軍靴の音が響いて来そうです」とか書かれるのだろうか。
てかそのせいで左端にあったアラスカが見切れてるんだけど。アメリカで生まれたダイナースは一体どうしてしまったんだろう。本土こそアメリカとでも言いたいのだろうか。私がアラスカ在住だったら謝罪と賠償を要求するな。って悪ノリが過ぎるこの辺にしとこうあぶね。

裏面
ダイナースICカード裏面
相変わらず磁気ストライプはホログラんでいる。磁気とICの二段構え、これはもう盤石だ。例えるならば「違う、そうじゃ無い」のカップリングが「渋谷で5時」だったような、「Diamond」のカップリングが「M」だったような前方後方両面に隙の無い絶妙な配置である。

並べてみる。
IC化diners_券面_表_比較
若干ICカードの方がマットな仕上がりだ。従前のは気持ちラメ感が強い。ど田舎出身の私はラメの方が本心では好きなのだが今は立派な都会人なのでマットのほうが良いよねポーズを貫くことにする。大人になったものである。

裏面比較
diners_券面_裏_比較
なんか新しい方は名前の書くスペースが若干短くなった。名前の超絶長い人は大変だな。良かったミドルネーム無くて。

あれ、citibank提携からプロパーになってる?

citibankの文字が消えた。や、うんわかってるよcitibank銀行なんてもう(個人部門は)無いんだよ。もうプレスティアとかいう緑の銀行になっちゃったんだよ。事業売却だの提携の解消だの色々追えてなかったからこれはきちんと調べる必要がありそうだ。さもないと私の年会費無料特典はいつの間にか終わるかもしれない。おい年2万円くらい払いやがれという声が私の耳に届いてもその声は脳がノイズとして処理する仕様になっている。嗚呼愉快だなあ。

おわりに

その他気づいた点をざっと。
・若干分厚くなった。鈍感な私にとって体感上はそこまででもないけど財布から出し入れする際に若干引っかかりがある気がするから多分厚い。
・サインしなくなるなあ、と。ただでさえ学生じゃなくなってから文字を書く機会が少ない。大都会トーキョーシティでは誰もがキーボードを叩きスマートフォンをタップスワイプピンチインアウトしている。私の文字書き筋はさらに退化するだろう。
・citiとの日々は思い出になった。もう私とcitiとの繋がりを示すものは無くなってしまった。だからなんだってわけじゃない。ただその思い出を胸に他のカードと幸せに暮らすだけ。そんな奴もいたなってたまにそよ風の中で目を細めるだけ。なにこれきもい。

コメント

  1. 通りすがり より:

    初めてコメントいたします。
    相変わらずキレッキレの文章で楽しく読ませて頂きました。
    こちらにはヒルトンオーナーなんちゃら(なんだっけ?)の勧誘を受けた時に情報検索していてたどりつきました。
    ちなみにうちはコンラッドの15000円分の食事券を頂きましたが。。

    しばらく更新がなかったのでどうされているのだろうと思っていましたがお元気そうでなによりです。
    失礼しました。

    • sacry より:

      ヒルトンなんちゃらかんちゃらの説明お受けになったんですね。食事券もおいしいですね。いろんな意味で。
      しばらく更新のなかった間私は投資で財産を失ったり新しい仕事を始めたりとまあ取り立ててなんの変哲もない日々を送っておりました。
      こんなブログの様子を気にかけて頂き誠にありがとうございます。

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